在留邦人の皆様及び旅行者の皆様へ

 

 
21日付のExpress紙では、アンタナナリボ市内マンジャカライ(Manjakaray)地区に居住する男性が肺ペストに罹患している疑いがある旨報じております。

 
現段階では、アンタナナリボ市内においてペストが蔓延している状況ではありませんが、今後どのように推移するか予断を許さないところ、この機会に皆様にペストの症状や予防策などにつきお知らせするとともに、予防に努めていただくよう改めてお願いいたします。

 
ペストはペスト菌による感染症です。菌を保有するネズミなどからノミを介して感染します。

 
また、感染したヒトや動物の排泄物から傷口や粘膜を介して感染することや、肺ペストについては飛沫によってヒトからヒトへと感染することもあります。

 
症状や感染経路で、腺ペストと肺ペストに分けられますが、患者の80~90%は腺ペストです。

 
腺ペストは、潜伏期間が2~7日で、症状としては、ノミにさされたところに近いリンパ節が腫れるほか、発熱や頭痛、悪寒などが現れます。

 
肺ペストは、潜伏期間は通例2~3日で、発症後12~24時間で死亡すると言われています。

 
症状は、強烈な頭痛、嘔吐、39~41℃の発熱、急激な呼吸困難や鮮やかな赤い色の泡立った血が混じった痰を伴う重い肺炎です。

 
予防のために、ネズミが生息している場所に立ち入らない、ペストが流行している地域には立ち入らないようにしましょう。

 
肺ペストの予防につきましては、外出時のマスク着用、帰宅時の手洗い、うがいの励行、人混みを避ける、重い肺炎の症状を示している人には近づかないことが重要です。

 
他には、ペスト菌を保有するノミやネズミの駆除、腺ペストの患者の体液に触れないこと、患者やネズミなどに直接接触した人への抗生物質の投与も予防に有効です。

 
在マダガスカル日本国大使館領事班

 
出典:外務省海外旅行登録「たびレジ」提供情報を加工して作成

 

 

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