3月16日午前11時頃,カラチ市サダル地区路上において,邦人旅行者が徒歩で安宿を探していましたが,情報機関の職務質問を偽装する男の要求に応じて,リキシャーで共に移動したところ,顔面を殴打され,けん銃を突きけられ現金を強奪される事案が発生しました。

 

 
1 上記日時頃,被害者の邦人旅行者が,徒歩によりカラチ市サダル地区を移動し,安宿を探していたところ,男から声を掛けられ,所持品検査を求められました。

 
2 男は自らをCIA(注:当地には存在しない情報機関)の職員と名乗り,被害者の所持品を検査した後,同人をリキシャー(注:3輪バイク)に乗せて移動させ,金を要求してきました。被害者が大声を上げて抵抗すると,その顔を殴打し,さらにけん銃を突き付けて脅迫し,現金入り財布等が在中のポーチを強奪しました。

 
3 犯行後,男は警察署近くにリキシャーを止め,旅券やクレジットカード在中の財布を被害者に返し,徒歩にていずれかの方向に逃走しました。

 
4 本件は,白昼衆人環視のもと,当館が位置するサダル地区で発生した強盗事案ですが,状況によっては殺人強盗等の重大事案に発展していた可能性があります。

 
5 つきましては,同種の被害を避けるため,以下の点につき特に注意していただきますようお願いします。

(1)外出は必ず車両によるものとし,徒歩では移動しない。運転手を雇用すると共に,警備員を同乗させる。女性のみでの行動を控える。

(2)警察や軍を名乗る者から職務質問をされた場合は,必ず身分証を確認するとともに,不自然な点があった場合は,所属や氏名等を聴取し,警察緊急電話番号「15」に架電して在籍を確認する。

(3)仮に銃器を所持した犯人に襲われた場合には,興奮した犯人が銃を発射する可能性があるため,大声を出したり等の抵抗は絶対にしない。

(4)キャッシュカード等が奪われた場合は金融機関に,クレジットカードが奪われた場合はカード会社に速やかに連絡し,失効してもらう。

 
在カラチ日本国総領事館

 
出典:外務省海外旅行登録「たびレジ」提供情報を加工して作成

 

 

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