マニラ、セブ島へ観光目的での旅行をお考えの皆様へ

本記事では日本国外務省にて紹介されているマニラ、セブ島での日本人の犯罪被害事例をご紹介致します。

 

 
主にマニラ首都圏やセブ等の繁華街・観光地において,日本人が以下のような犯罪被害に遭う事案が発生していますので,注意してください。

 

(1)殺人(未遂を除く)

日本人が巻き込まれる事件が毎年発生しています。

 

(2)強盗

(ア)一般的な強盗(ひったくりを含む)

マニラ首都圏及びセブにおいて,人通りの少ない裏通りのみならず,人通りの多い昼間の市街地等でも,銃器等で脅され,金銭,貴重品を奪われる例や,フィリピン人グループ(警察官を名乗る2~3人組によるものを含む)に監禁・暴行を受けた上で現金を奪われる例,また,歩行中,後方から走り寄ったオートバイの二人組にハンドバッグ等をひったくられる例などが報告されています。

(イ)睡眠薬強盗

マニラ首都圏において,主に短期旅行者等から「睡眠薬強盗」被害の報告がほぼ毎月寄せられています。ショッピング・モール周辺や観光地又は公園等を散策中,現地人風の男女から,「観光案内してあげる」,「日本語を勉強したい」等声をかけられ,食事に誘われ,睡眠薬など薬物の入った飲み物や食べ物を勧められて,その後意識がもうろうとしている間に所持していた金品を奪われるというものです。被害の中には,奪われたクレジットカードやキャッシュカードにより多額の現金が引き落とされた例も報告されています。最近は,チョコレート,マンゴーなどの食べ物に混入させる手口も目立っています。

(ウ)空港から市内移動時の強盗被害

ニノイ・アキノ国際空港(マニラ空港)から都心部に向かう途中の路上で,特に深夜到着便の利用者が乗った車が強盗グループの襲撃を受け,現金などを奪われる事件がこれまで散発的に発生しており,日本人も被害に遭っています。犯行の手口は,犯人グループが乗った車が被害者の車の前に強引に割り込んで急停車させた後,銃器で窓ガラスを叩き割る等威嚇してドアを開けさせて金品を強奪するという手荒なものが多く,中には運転手が射殺されたり,一時的に車ごとら致されたりする例も報告されています。

その他,タクシー運転手自身による強盗事案(空港到着ゲートで声をかけてきたタクシーに乗車したところ,走行途中でタクシー運転手の仲間が乗り込んできて,金品を強奪する)も多発しています。

(エ)車両強盗

2015年の1年間にフィリピン全土で12,900件の車両強盗が発生しました。2014年12月にはルソン地方カビテ州の幹線道路で,帰宅途中の邦人駐在員の乗る車が武装した複数の男に停止させられ,車両を強奪される事件も発生しています。

 

(3)窃盗

 

(ア)スリ,置き引き

ショッピング・モールや観光地等の人が集まる場所や公共交通機関(バス,ジプニー(乗り合いバス),高架鉄道(LRT,MRT)等)でスリ被害に遭う例,またホテルやレストラン等で置き引きに遭う例が多く報告されています。

(イ)子供グループによるスリ被害

マカティ市,マニラ市エルミタ地区及びセブ市「マンゴ・アベニュー」等の繁華街で,急に子供たちに取り囲まれ,小銭等をせがまれて気を奪われているすきに,バッグやウエストポーチの中から財布を抜き取られる例が増えています。日本人旅行者のみならず,現地に長期滞在している日本人の方からも同様の被害報告が寄せられています。被害者の多くは,相手が子供達であるため,つい気を緩めてしまうようです。

一人歩きはできるだけ避けるようにし,また外出される際には,必要最小限の現金のみを持ち歩くようにする,子供達に取り囲まれそうになった場合は毅然とした態度を示し,できる限り周囲に寄せ付けないようにする,或いは近くにいる第三者に大声で助けを求める等,十分注意して落ち着いた行動を心がけるようにしてください。

 

(4)美人局(つつもたせ)

フィリピンにおいては,日本人を含む外国人を狙った買春絡みの恐喝,いわゆる美人局が発生しています。これは,誘いに乗らなければ未然に防ぐことができるトラブルです。なお,買春は違法行為であり,状況によっては最高で終身刑が科される重大犯罪となります。

 

(5)麻薬等違法薬物の押し売り

繁華街等を散策中,路上で麻薬等違法薬物の押し売りに遭い,興味を示した結果,何らかの薬物を手渡されたところに突然警察官が現れ,逮捕されるといった例が報告されています。フィリピンにおいても麻薬等違法薬物に係る規制は非常に厳しく,外国人も例外ではありません。警察により前述のような“おとり捜査”が行われたり,密告者に報奨金が払われたりする場合もあり,中には報奨金目当てで外国人観光客を陥れようと声をかける密売人もいるようです。

フィリピン現政権では,違法薬物対策を最重要課題と位置づけ,薬物犯罪に対して非常に厳しい姿勢で臨んでいます。違法薬物犯罪に関し,被疑者が抵抗するなどし,警察官に危険が及ぶ際には被疑者の殺害を含む強硬な対応をとることが認められていますので,薬物関連犯罪に巻き込まれることのないよう,十分な注意が必要です。

 

(6)いかさま賭博

マニラ首都圏やセブにおいては,いかさま賭博事案の発生が報告されています。特にセブにおいては短期旅行者や留学生等から多数の被害報告が寄せられています。ショッピング・モールや繁華街等を散策中,見知らぬ男女から「妹が日本に留学するので,日本の事情を話してあげてほしい。」等親しげに声をかけられ,自宅と称する建物に巧みに案内されてお茶などをごちそうになっていると,カジノのディーラーをしているという家族の一員が現れ,「トランプゲームに必ず勝てる方法を教えてやる」等と言われ,話に乗ってゲームを始めると,最初は少額を賭けて勝ち続けるものの,徐々に高額を賭けることになり,最終的には多額の現金を巻き上げられてしまうというものです。途中でゲームを止めようとすると,ナイフや銃器で脅されたり,監禁されて多額の現金を巻き上げられたりする例もあります。このような事案でも,当事者が自主的に賭博に応じたと当局が判断すれば,場合によっては被害者とはみなされず,逆に違法な賭博を行ったとして罪に問われることもありますので,儲け話には乗らないようにする等の注意が必要です。

 

(7)警察官の制服を着用した2~3人組による犯罪

主にマニラ首都圏において,警察官の制服を着用した2~3人組の男性に,喫煙禁止場所で喫煙していた,現在使用されていない横断歩道を横断した等の言いがかりをつけられ,警察車両(パトカー)ではなく一般車両(バン)に連れ込まれ,時に手錠をはめられたり,けん銃を突きつけられるなどして,事実上,一時的に車内に監禁され,所持していた金銭等を奪われた後に解放される事件が発生しています。犯人には本物の警察官が含まれているとも見られています。

フィリピン国家警察は,このように警官から金銭を要求されるなど理不尽な対応を受けた場合には,落ち着いて対応し,以下のフィリピン国家警察24時間対応連絡先に一報(英語)するとともに,最寄りの警察に被害届を提出するよう呼びかけています。また,万が一被害に遭われた場合には,大使館にも御一報ください。

 

(8)ニノイ・アキノ国際空港での出入国時の被害

到着時に,荷物を手荷物カートから車両に積み替えている間に,見知らぬ2人がカートを囲み,そのすきに他の1人が多額の現金が入った鞄を持ち去る,国内線で到着後,国際線へ乗り換える間に路上においた手荷物が置き引きに遭うなどの被害が報告されています。

出発時には,携行手荷物のエックス線検査時に空港ガードマン等職員から難癖をつけられ,いわれなき罰金を要求される事件や,税関職員から土産物のレシートを求められ,ないと答えた場合に金銭を要求される事件も報告されています。なお,最近では空港の職員が渡航者の手荷物に薬莢などを意図的に入れ,それを口実に空港の職員がそれら渡航者に対して,見逃して欲しければ金品を差し出せとの恐喝を行う事例も報告されています。

万が一被害に遭われた場合には,空港職員の名前を確認するとともに大使館に御一報ください。

 

(9)女性に対する性犯罪の回避

フィリピン国家警察によれば,2015年(暦年)の強姦発生事件件数は,10,298件となっており,これは,日本での発生件数の約9倍となっています。被害に至るケースは様々ですが,特に初対面や見知らぬ男性が親しげに声をかけてきた場合には,何か下心があると察して,次の諸点にも注意しながら慎重に行動するようにしてください。

なお,万が一,被害に遭った場合には,最寄りの警察へ被害届を提出するようにしてください。但し,警察の被害者への(心のケアを含む)対応は,言葉の面からも日本とは異なりますので,まずはトラブルを未然に防ぐように心がけることが大切です。

 


 
当地での滞在を満喫するためにも、まずは「自分の身は自分で守る。」という意識を持ち、安全対策には万全を期してください。

 
出典:外務省ホームページ(http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure.asp?id=013)

 

 

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