イランのテロ・治安詳細情報

 
イラン(首都テヘラン)への旅行を検討中の皆様へ

本記事では日本国外務省の配信情報をもとに、イラン(首都テヘラン)への旅行・観光時の留意事項をご紹介致します。

 

 
1 特別な旅行制限はありませんが,最新の渡航情報に十分注意してください。

 
2 写真(ビデオ)撮影の制限
 女性及び礼拝中のイスラム教徒,あるいは宗教行事を撮影する場合には,事前に了承を得る必要があります。空港,駅・鉄道,港湾,橋,軍事施設,国境地帯,旧アメリカ大使館(現在は革命防衛隊の施設となっています),政府関係施設,各国大使館・大使公邸等は撮影禁止となっています。日本人がテヘラン市内にあるメヘラバート国際空港周辺で,同空港の外観等を写真撮影していたところ,治安当局に一時拘束され,写真撮影に利用した小型タブレット,旅券等を押収される事件が発生しています。また,撮影禁止の看板が出ていないところであっても不用意な撮影はあらぬ嫌疑をかけられ,当局に逮捕・連行されるおそれがあることから,十分注意してください。

 
3 抗議デモ及び集会
 イラン治安当局は抗議デモや集会に対する取締まりを強化しています。意図せず,このような場所の付近に居合わせただけであっても,当局にあらぬ嫌疑をかけられ,逮捕・拘束されるおそれがあるので,以下の点に十分注意してください。
 ・デモ,集会等の最新情報を新聞,ウェブサイト,在イラン日本国大使館のホームページ等で常に確認する。
 ・デモ,集会等の現場には近づかない。
 ・デモ,集会等の写真撮影は行わない。
 ・万が一,デモ,集会等に遭遇した場合は速やかにその場を離れる。

 
4 服装
 イランでは,就学年齢以上の女性は,外国人・異教徒及びその家族であっても例外なく,公共の場所ではヘジャーブとよばれる頭髪を隠すためのスカーフと身体の線を隠すためのコートの着用が法律上義務付けられています。そのため,外出時には,女性は必ずヘジャーブを着用しなければなりません。女性のヘジャーブの着用は,家から一歩外に出たところ(公の場)から義務付けられます。なお,ヘジャーブについては,あまり派手でない色のほうが無難です。
 男性についても,過度に肌を露出させることは好ましくないとされているため,半ズボン及び肩の出る袖無しシャツ(Tシャツは可)で外出することは禁止されています。なお,現体制下では,ネクタイは「西洋文化」の象徴とされており,外国人はともかく,イラン人がネクタイを着用することは,不文律ながら好ましいこととはされていません。

 
5 飲酒
 厳格な禁酒国であり,いかなる場所においても,また,外国人にも例外なく飲酒が禁止されています。平素から飲酒に関しては注意する必要があります。

 
6 男女交際
 婚約をしていない未婚の男女が公の場で交際・デートすることは禁じられています。
 また,仕事の場面を含め,男女が公衆の面前で握手をすることは禁じられています。市バスは男女別に乗る場所が仕切られており,スポーツについても,スキー場,ゴルフ場を除いては,テニスコート,海水浴場等ほとんどの施設が男女別となっており,家族であっても男女一緒に公共の場所でスポーツを楽しむことはできません。
 外国人といえども例外ではなく,要らぬ嫌疑をかけられ,治安当局の取り締まりの対象となる場合があるので,注意する必要があります。

 
7 音楽
 「西洋音楽」の持ち込み,演奏及び聴取は禁止されています。「西洋音楽」の意味するところは判然としませんが,一般的には,ポップ及びロックは当然のこととして,踊りに都合の良いリズムが用いられている曲は禁止されています。
 クラシック音楽については一般的に問題ないようですが,女性が単独で公の場で歌唱することは禁止されているため,オペラ等女性の声が入ったものは禁止されている側に分類されるおそれがあります。このため,車でドライブする際にも,窓を開けたまま「西洋音楽」を聞くことには注意が必要です。

 
8 映像・書籍・衛星放送
 恋愛・性をテーマとした映像及び女性の肌が過度に露出した映像・写真,またそのような写真の掲載された書籍の持ち込みは禁止されています。また,海外衛星放送の受信は法律によって禁止されており,一部許可を受けた施設はありますが,文化・イスラム指導省に届出をして許可を得ない限り,違法行為になります。

 
9 上記2.~8.に関し,違反したことが判明した場合には,警察に,アルコール類,音楽テープ,CD,DVD,ビデオテープ,又は衛星放送アンテナを没収された上で罰金を徴収され,また,場合によっては身柄を拘束されることがあります。

 
10 交通事情
(1)イランの交通事故による死者数は,年間約17,000人(日本の4倍以上)に上るなど,イランの交通事情はよくありません。
(2)自動車運転手による一方通行の逆走行,無理な割り込み,夜間の無灯火運転,急激な車線変更,信号無視等の違反が日常的に発生していますので注意する必要があります。
 また,歩行者については交差点,横断歩道,交通信号の有無に関係なく,また高速道路であるにもかかわらず,平気で横断することがあり,注意が必要です。

 
出典:外務省 海外安全ホームページ(http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure.asp?id=046)

 

 

投稿者について

本ブログは海外治安情報を中心に配信しております。

おすすめ: