パリへ観光目的での旅行をお考えの皆様へ
本記事では日本国外務省にて紹介されているパリの治安情勢をご紹介致します。
(1)公共交通機関
パリでは,メトロ,TGV(仏版新幹線),RER(首都圏高速鉄道),国鉄在来線,バスなどの公共交通機関が発達していますが,車内及び駅構内においては,複数人(子供の集団を含む)によるスリが多く,特にメトロ全線車内・駅構内,及び北駅,東駅,リヨン駅等の国際線の発着する大きな駅において被害が多発しています。突然,旅行者を取り囲んで荷物を強奪したり,駅に停車した列車のドアが開くところを見計らって話し掛け,荷物から気を逸らしたすきに,別の人物が荷物を奪って逃走する他,乗降口近くで携帯電話を操作していると,電車のドアが閉まる直前にそれを強奪する等の事例が報告されています。
また,シャルル・ド・ゴール空港及び同空港とパリ市内を結ぶRERのB線では,旅行者をねらった置き引き,ひったくり,強盗事件が発生しています。
(2)観光地・歓楽街
ルーヴル美術館,オルセー美術館,ヴェルサイユ宮殿,ノートルダム寺院,クリニャンクールの「のみの市」などの観光地において,旅行者のスリ被害が多発しています。いずれの観光地においても,犯行は人込みに紛れて行われ,リュックサックやハンドバッグなどが知らぬ間に開けられ,貴重品を抜き取られていたり,又は,不意を突かれてバッグ等をひったくられたりするというものです。
また,モンマルトルのサクレクール寺院周辺では,近くにピガール等の歓楽街があり,置き引きやひったくりなどの被害が発生しています。
さらに,ピガールやストラスブール・サンドニ地区等の歓楽街は,地元の住民も特に注意する犯罪多発地区であり,旅行者をねらう悪質な客引きや,暴力バーまがいの店が多いので注意が必要です。
なお,在フランス日本国大使館に寄せられた被害報告によれば,いわゆる「ぼったくりバー」での被害は,ピガール等の歓楽街だけではなく,凱旋門近くの店においても発生しており,わずかな飲食で1,500ユーロを請求された事例もあります(この「ぼったくりバー」における被害では,通常,支払った金額が戻ることはありません)。
(3)市内路上
パリ市内では,オペラ座周辺,シャンゼリゼ通り,凱旋門周辺,モンマルトル界隈で被害が多発しています。
(4)空港
被害の多くが,空港構内のエレベーター,インフォメーション前,時刻表前,両替所,タクシー乗り場等でカートに乗せた荷物を置き引きされるものですが,中には,搭乗便のチェックイン時間まで時間があるのでベンチで睡眠を取っている間にバッグごと置き引きされたというようなケースも年に数回報告されています。
チェックインや出国審査直前に旅券や航空券の入ったバッグを盗まれ,帰国便に搭乗できなくなった旅行者もいますので,注意が必要です。
(5)ホテル
朝食会場やチェックインやチェックアウトの際,空いている席,足下,カウンター等に置いた荷物を盗まれる置き引き被害が多くみられます。また,両替時や係員との応対中にも同様の被害が発生しています。被害は高級ホテルでも発生しています。
また,客室に荷物を置いて外出中に侵入され,スーツケースの鍵を破壊され,中の現金を盗まれたり,備え付けの金庫が持ち去られたりする事件も発生していますので,客室には貴重品を置かないよう心掛けてください。なお,現金,貴金属,旅券,航空券などの貴重品は,フロントのセーフティボックス(宿泊客とホテル側の双方が鍵を持つ形式の小金庫)で保管する方が安心と言えます。
当地での滞在を満喫するためにも、まずは「自分の身は自分で守る。」という意識を持ち、安全対策には万全を期してください。
出典:外務省ホームページ(http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure.asp?id=170)