在留邦人の皆様及び旅行者の皆様へ
1 8月23日,保健・人口・医療改革省は記者会見において,コレラ感染の疑いが持たれている88人中41人につきコレラの発症を正式に発表しました。発症した患者は,アルジェ県,ブリダ県,ティパザ県及びブイラ県にまたがり,最も患者数の多いブリダ県においては22人が発症し,死者が1名確認されています。アルジェ県においては,疑いが持たれている14人中5人につきコレラの発症が正式に認められています。
2 発症の原因については,アルジェ・パスツール研究所が調査を進めている段階にあるものの,保健・人口・医療改革省は水による感染の可能性を除外しており,野菜及び果物による感染の可能性が追求されています。
3 コレラはコレラ菌(Vibrio Cholerae)に汚染された水,氷,食品などを経口摂取することによって起こる,下痢を主症状とする病気です。潜伏期間は数時間から5日で,その後,下痢や嘔吐などの症状がみられます。腹痛や発熱はほとんどみられません。下痢の症状は様々ですが,重い場合は多量の水のような下痢となり,脱水症状を起こします。胃腸の弱い人や胃切除を受けた人,高齢者,乳幼児などは重症化し,昏睡状態に陥り死亡する例もあります。以下のような基本的な感染症予防対策を心掛け,感染が疑われる場合には,直ちに医師の診断を受けてください。
●食事の前,トイレの後の手洗いを励行する。
●食物は,十分加熱してから食べる。路上で販売されている飲食物は口にしない。
●飲料水や調理用の水はミネラルウォーターを使用する。水道水を利用する場合は,十分に沸騰させた後使用する。
●安全な水から作ったことが確認できる氷以外は使用しない(コレラ菌は冷凍しても死滅しません)。
在アルジェリア日本国大使館
出典:外務省海外旅行登録「たびレジ」提供情報を加工して作成