キンシャサ市内において,コレラの流行が報じられています。コレラは経口感染症の一つですので,手洗いの励行など衛生管理には十分ご注意下さい。
1 コレラの発生状況
(1)コンゴ(民)保健省疾病対策局の報告によると,最近キンシャサ市内でコレラが流行しており,第21週(5月21日から同28日まで)で48名のコレラ疑い(4名確定),2名の死亡が報告されています。
(2)発生が確認されているのは,キンシャサ市内のCamp Kokolo(コレラ疑い43名),Limete区(同4名),Maluku区(同1名)の各地域で,いずれも,生活状態,衛生環境の悪さが原因と考えられています。
2 コレラについて
(1)特徴
コレラ菌が経口感染することにより,腸内でコレラ毒が産生されると,猛烈な下痢(米のとぎ汁の様な下痢が典型です。)を起こし,脱水状態となります。この脱水により,命に関わることがあり,特に,小児,老人ではこの傾向が強いです。
(2)対策
予防が第一です。消毒された清潔な水の確保,食器・調理器具の洗浄,手洗いの励行をお願いします。汚染された水や氷,魚,野菜を摂取しないよう注意して下さい。
(3)治療方法
治療はまずは脱水改善の為の電解質を含んだ経口補液です。困難な場合は点滴静脈注射となります。コレラ菌には効く抗菌剤がありますので,もし,ひどい下痢があった場合は,必ず信頼できる病院へ行って診察・治療を受けて下さい。
遠方に居住される方も,キンシャサへ立ち寄りの際はくれぐれも注意願います。
在コンゴ民主共和国日本国大使館
出典:外務省海外旅行登録「たびレジ」提供情報を加工して作成