サウジアラビアへの旅行を検討中の皆様へ
本記事では日本国外務省の配信情報をもとに、サウジアラビアへの旅行・観光時の留意事項をご紹介致します。
1.滞在許可証(イカーマ)
短期訪問滞在以外で渡航する場合は、入国後、遅滞なくサウジアラビア内務省の旅券事務所からカードタイプの滞在許可証(イカーマ)を取得しなければなりません。この滞在許可証の有効期間は、1年と2年(ヒジュラ歴)のタイプの2種類があります。イカーマはサウジアラビア国内では常時携帯が義務付けられています。
2.写真撮影の制限
都市郊外(砂漠等)で、周囲に軍事・治安施設や石油、空港関連施設等がない場所で撮影することは問題ありません。基本的にリヤドやジッダ等市内公共の場所における建物や個人の写真撮影は厳に控えた方が賢明です。もし、隠し撮り等が見つかった場合、軽くてフィルム又はカメラの没収、重いと身柄の拘束、国外追放の処分になることもあります。
3.交通事情
サウジアラビアの交通手段は、リムジン、タクシー、バス等があります。バスは日本のように乗降の際のアナウンスがなく、出発時間もはっきりしないこと、運転手のほとんどが英語を解さないことなどから、日本人の利用者はほとんどいません。タクシーにはメーターが設置されていますが、ハイヤーには設置されていないため、利用する前に料金についての交渉が必要です。サウジアラビアを訪れる短期訪問者はホテル等が紹介する信頼度の高い運転手付きリムジンを利用することをお勧めします。
4.各種取締法規に関する留意事項
(1)麻薬
覚醒剤、麻薬類関係については関係当局も取締りに力を入れており、見つかると死刑等の厳罰が科せられます。入国時も麻薬類と間違えられそうなものは事前に処分しておく必要があります。
(2)不法就労
サウジアラビアで就労する場合は労働査証の取得が必要です。不法就労が発覚した場合は強制送還の対象となります。
(3)集会
サウジアラビアにおいては集会が規制されていることから、ホテル等の公共の場所での集会には注意する必要があります。日本人会総会等大きな集会を実施する場合には、治安当局からの許可状等の取得をホテル側から求められます。また、政府、王族等を批判するような発言は厳に慎まなければなりません。
(4)その他
上記以外でサウジアラビアでは、公共の場所での男女同席の禁止、買売春及びポルノ類の所持等厳禁、飲酒の禁止などが挙げられ、日本や諸外国では何ら問題のないことでも、同国内では禁止行為とされていることがあり、禁止行為に対しては、外国人といっても例外扱いされず、身柄を拘束されたり、国外追放や鞭打ち等の厳罰に処せられることもあります。
5.その他
イスラム教では、金曜日が集団礼拝の日とされており,その機会を利用して、政治的スピーチやデモが行われ、それが大規模化、暴徒化する場合があります。また、その際、モスク等宗教施設やデモ等を狙ったテロや襲撃が行われることもありますので、特に金曜日には不用意に宗教施設等に近づかないようにしてください。
6.長期滞在者向けの注意事項
現地に3か月以上滞在される方は、緊急時の連絡などに必要ですので、到着後遅滞なく最寄りの日本国大使館又は各日本国総領事館に「在留届」を提出してください。また、住所その他届出事項に変更が生じたとき、又は日本への帰国や他国に転居する(一時的な旅行を除く)際には、必ずその旨を届け出てください。在留届の届出は、在留届電子届出システム(ORRネット、http://www.ezairyu.mofa.go.jp )による登録をお勧めしますが、郵送、ファックスによっても届出を行うことができますので、最寄りの在外公館まで送付してください。
出典:外務省 海外安全ホームページ(http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure.asp?id=050)