ネパール(エベレスト登山等)への旅行を検討中の皆様へ
本記事では日本国外務省の配信情報をもとに、ネパール(エベレスト登山等)への旅行・観光時の留意事項をご紹介致します。
1.滞在時の各種届出
外国人登録を行う必要はありませんが,滞在の目的に見合った査証を取得しておく必要があります。
2.旅行制限
ヒンドゥー教の施設の一部には,宗徒以外の立入りを禁止している施設もあります。
3.写真撮影の制限
空港及び軍関係施設の写真・ビデオによる撮影は禁じられています。また,観光客がよく訪れるカトマンズ市内にあるクマリ寺院の「生き神様」と呼ばれる少女及び幾つかのヒンドゥー教寺院,一部の博物館等の写真撮影は禁じられています。また,一部の大使館を含む外国施設も写真撮影を禁じられている場所がありますので,十分注意してください。
4.各種取締法規
(1)薬物
ネパールでは薬物の取締りが厳しく,空港での荷物検査も厳しく行われています。外国人であっても違反した場合には,禁固刑及び罰金刑に処せられます。観光客の集まる場所では,薬物の購入を勧める密売人をよく見かけますが,安易に手を出すと取り返しのつかない結果になります。
また,日本にいる友人に荷物を届けて欲しいと頼んでくるネパール人がいますが,知らないうちに薬物の運び屋として利用されることがありますので,中身が分からない荷物は引き受けないでください。さらに,お金に困っている日本人に荷物をバンコクまで運べば高額の報酬を支払うと依頼してくる場合もあります。荷物の中身が薬物であった場合,たとえ知らなかったとしても逮捕,処罰の対象になります。
<日本人が検挙された例>
○大麻樹脂10キログラムをネパールから密輸出しようとした日本人がトリブバン空港で検挙,懲役2年(2010年1月)。
○大麻樹脂1.2キログラムをネパールから密輸出しようとした日本人がトリブバン空港で検挙,懲役1年(2010年7月)。
○繁華街で,少量の大麻を売人から譲り受けて所持していた日本人が市内街頭で検挙,懲役7ヶ月(2013年12月)。
(2)喫煙
ネパールでは,法律で公共の場所における喫煙が禁止されています。この法律に違反した場合は,100ネパール・ルピー(約100円)から10万ネパール・ルピー(約10万円)の罰金が科せられます。具体的な場所は以下のとおりです。これらは例示的な場所であり,これ以外の場所でも取締りの対象となることがありますので,不用意に喫煙することのないよう十分注意してください。
○政府施設及びその関連施設
○教育施設,図書館及び学生寮
○空港(国際線,国内線)
○公衆トイレ
○文化センター,ホテル,レストラン
○公共交通機関(マイクロバス,テンプー)及びその待合所
5.交通事情
(1)交通マナー
道路には,信号,横断歩道がほとんどなく,歩行者は車両の合間を縫って横断しなければなりません。また,人々の交通ルール,マナー順守の意識は希薄で,交差点での一時不停止,無理な追い越し,違法駐車,無秩序な道路横断等が日常化しており,慣れない外国人旅行者にとって町中を歩くことは危険を伴いますので注意が必要です。
(2)道路事情
ネパールは,インフラの整備が遅れており,道路,歩道等が整備されておらず,道路事情は,陥没や未舗装,歩道の不整備等が見受けられ,良好とはいえません。その上,街灯等の設備もないため,夜間の歩行時は道路の穴や側溝等に足を取られ転倒して怪我をするおそれがあり,非常に危険です。また,夜間は,強盗,ひったくり等にあう可能性も高くなります。
カトマンズ市内では,道幅が狭いことや自動車・オートバイの増加により,昼間の渋滞が恒常化しています。さらに,オート三輪,自転車,歩行者,牛,野犬等が混在し,その隙間を縫って自動車が通行するため,路上では細心の注意が必要です。もし,自分で運転する場合にはスピードを出しすぎないよう,また,脇道からの車両等の飛び出しに十分注意してください。
また,地方では,雨期,道路が土砂崩れや陥没等により通行不能となる箇所が多いことからご注意ください。
(3)交通事故
交通事故の被害者になった場合,加害者からの補償や病院での十分な治療は期待できませんので,運転や歩行時には十分注意してください。また,レンタカーは自分で運転せず,必ず運転手付きのレンタカーを使用してください。
(4)検問
カトマンズ市内を始め各地において,警察や軍による検問が行われています。陸路で移動する場合,検問所では乗客全員がバスから降り,荷物検査を受ける場合もありうるため,出発するまで長時間待つこともあります。
(5)タクシー,バス
タクシーはスピードを出しすぎたり,無理な追い越しをする傾向があるので,危険を感じたら運転手に注意することが必要です。また,長距離バスは転落事故,追突事故が毎年各地で頻発しており,多数の死傷者が出ています。安価なローカルバスや夜行バスの利用は避け,身の安全のため,長距離の移動の際は飛行機を利用してください。
6.在留届の届出
海外に3か月以上滞在される方は「在留届」の提出義務があり,緊急時の連絡などに必要ですので,到着後遅滞なく,地域を管轄している大使館や総領事館に「在留届」を提出してください。また,住所その他の届出事項に変更が生じたとき又はネパールを出国する(一時的な旅行等を除く)ときは,必ずその旨を届け出てください。在留届は,在留届電子届出システム(ORRネット,http://www.ezairyu.mofa.go.jp/ )による登録をお勧めします。また,郵送,ファックスによっても届出を行うことができますので,地域を管轄している大使館や総領事館まで送付してください。
出典:外務省 海外安全ホームページ(http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure.asp?id=010)