台湾(観光地台北)への旅行を検討中の皆様へ

本記事では日本国外務省の配信情報をもとに、台湾(観光地台北)への旅行・観光時の留意事項をご紹介致します。

 

 
1.現地当局への居留証の取得等
 前記「長期滞在(居留)査証」で入境した場合は,15日以内に所在地を管轄する「内政部入出国及移民署」及び各県・市の同署服務センターにおいて,「外僑居留証」(外国人登録証)取得のための申請を行わなければなりません。なお,一度出境した後,再び入境する必要がある方は,上記申請と同時に「重入境」(再入境)許可を申請することができます。

 
2.旅行制限
 軍事関連地域等を除き,特に制限は設けられていません。

 
3.写真撮影の制限
 軍事関連地域・施設等を除き,特に制限はありませんが,過去に,軍民共用の花蓮空港で写真を撮っていた日本人が,戦闘機を撮影したのではないかと疑われ,警察から事情聴取を受けた例もありますので,撮影の前によく確認することが肝要です。

 
4.防空演習 
 例年,台湾各地区において,空襲に備えることを目的に防空演習が行われています。演習中は,住民や車両に対する避難指示や交通規制が行われ,これらの指示や規制に従わなかった場合には,民防法により罰金が科せられるおそれがありますので,関連報道に注意するとともに,演習地区内では,係員の指示に従うようにしてください。

 
5.各種取締り
(1)違法薬物(麻薬,覚せい剤等)等の取締り
 台湾における麻薬等違法薬物の取締りは非常に厳しく(「毒品危害防制条例」により規制),薬物犯罪の最高刑は死刑です。絶対に興味を示さないようにすることはもちろんのこと,繁華街の路地裏等犯罪の温床となるような場所には近付かない,又は不審と思ったもの(タバコ,高級茶葉と称される例が多い)を購入しないことが肝要です。また,自分では気付かない間に「運び屋」として利用される可能性もあるので,見知らぬ者又は知り合ったばかりの者から,「△△氏へのおみやげを持って行ってほしい。」といった依頼を受けた場合は,毅然とした態度で断るようにしてください。なお,知らない間に手荷物に薬物等を入れられてしまうこともあるので,特に空港等においては,手荷物の管理を徹底することが肝要です。

(2)銃器取締り
 「槍砲弾薬刀械管制条例」により,銃砲刀剣類等を許可なく製造,販売,運搬,携帯すること等は厳しく規制されています。最高刑は死刑で,罰金も5,000万元以下と規定されているなど,日本と比べ非常に厳しい内容になっています。

(3)売買春取締り
 売春行為は違法であり,取締りも強化されています。「社会秩序維護法」では,各地方政府が自治条例で規定した区域以外で売春の相手方となった者についても,3万元以下の罰金が科せられることとなっており,最近でも,実際に検挙されるケースが発生しています。こうした行為は厳に慎んでください。

(4)不法就労
 外国人駐在員の家族又は留学生が台湾で就労するためには,「工作許可証」(就労許可証)の取得が必要になります。「工作許可証」を取得するには,駐在員の家族等については台湾側の雇用主を通じ,また,留学生については留学先の学校の同意証明を受けて,それぞれ申請手続きを行う必要があります。なお,不法就労した場合は,「就業服務法」により罰金が科せられ,更に強制退去処分になります。

(5)航空券の譲渡
 台湾では,本人名義の航空券(搭乗券)を他人に譲渡すると,「入出国及移民法」により罰せられます。過去に,台湾の空港内で「日本行きの航空券と交換してほしい。費用全額と謝礼は払う。」等と依頼された日本人観光客が外国人と航空券の交換を行ったところ,航空警察当局に逮捕される事案が発生しました。

(6)昆虫採集(野生動物の保護)
 「野生動物保育法」の規定により,保護動物の採集はもちろんのこと,域外への持出し,輸出入も厳しく規制されています。保護動物には,ほ乳類,は虫類などのほか昆虫も含まれ,クワガタなど子供の関心の高い昆虫も含まれています。違反すると,5年以下の懲役又は150万元以下の罰金等が科せられます。昆虫採集する場合は,どんなものが保護動物になるのかを,あらかじめ現地農業委員会に照会されることをお勧めします。

(7)喫煙
 台湾では,法令により,ほとんどの室内及び公共の場所で全面禁煙となっており,これに違反した場合は,喫煙者に1万元以下の罰金が科されることとなっています。喫煙される方は喫煙マナーを守ることはもとより,日本と同じ感覚で安易に室内において喫煙することがないよう,喫煙場所に関しても十分注意してください。

(8)政治活動
 日本人を含む外国人が政党等から招かれ各種選挙活動に参加することは,「公職人員選挙罷免法」等の規定により禁止されています(※)。仮に法律との関係で問題が生じた場合,当該外国人は「入出国及移民法」違反(目的外停留・居留)として強制退去処分を受けるおそれがありますのでご注意ください。
※「公職人員選挙罷免法」で禁止されている選挙活動
(a) 公開演説又は署名により推薦し,候補者を宣伝すること
(b) 候補者のために公開の場所でステージに立ち,又は大衆の前に現れて候補者を応援すること
(c) 記者会見を開き,又はメディアの取材を受け,候補者を宣伝すること
(d) 宣伝物を印刷頒布,貼付し,候補者を宣伝すること
(e) 標語,看板,横断幕,布等の広告物を掲げ又は立て,候補者を宣伝すること
(f) 公共放送を利用し,候補者を宣伝すること
(g) 候補者とデモ,集票,募金活動に参加すること
 なお,台湾では,集会,座り込み,デモ行進等の街頭政治活動が頻繁に行われる傾向にあります。また,尖閣諸島を巡る状況等を受けて,一部の市民団体による日本台湾交流協会等に対する抗議活動等が行われることがあります。新聞・テレビの報道および日本台湾交流協会台北事務所ホームページ等で最新の情報を確認し,実際に抗議活動が行われている場合には,その場所には近付かないようにしてください。

 
6.交通事情
(1)概要
 台湾の道路では,自動車は日本と逆の右側通行という基本的な違いがあるほか,交通習慣が日本とは異なる部分が多々あります。台北市等の都市部においては,スクータータイプのバイクが圧倒的に多く,バイクが関係する交通事故も後を絶ちません。また,自動車も多く,朝夕のラッシュ時には慢性的な渋滞が発生します。自動車,バイクとも運転が荒く,右左折時の割り込み等は日常茶飯事で,現地で運転するには十分な注意と技術が必要です。さらに,歩行者優先の概念は通用しないため,歩行者は青信号で横断歩道を渡る際にも左右を十分に確認するといった注意が必要です。

(2)運転免許
 台湾では,以下を条件に自動車等を運転することができます。
【条件】
 (a) 日本の運転免許証のほか,その中国語翻訳文及び旅券を所持・携帯していること(公益財団法人日本台湾交流協会又は一般社団法人日本自動車連盟(JAF)が作成した翻訳文に限られます((注)参照)。
 (b) 運転することができる期間は,台湾に入境した日から1年間(日本の免許証の有効期間内に限られます。)。
 (c) 運転することができる車両の種類を確認し,それに従うこと。

 (注)翻訳文の入手方法
 (イ)台湾で入手する場合の窓口
   日本台湾交流協会台北事務所,日本台湾交流協会高雄事務所
 (ロ)日本で入手する場合の窓口
   一般社団法人日本自動車連盟(JAF。日本全国の支部窓口で申請できます。)

 また,日本の運転免許証を所持している方は,台湾当局に申請すれば,身体検査のみで無試験で台湾の運転免許証を取得することができます。詳細については,日本台湾交流協会のホームページ(http://www.koryu.or.jp/taipei/ez3_contents.nsf/17 )を御参照ください。

(3)交通事故発生状況
 警察当局の統計によると,2015年中の交通事故死亡者は1,696人,負傷者は410,073人です。

(4)交通手段
 台北-高雄間を結ぶ台湾高速鉄道をはじめとする鉄道網,台湾内航空路線網,高速自動車道等が整備されています。
 台北・高雄等都市部では,MRTと呼ばれる地下鉄(モノレール)が東西南北に走っており,また,バス路線も整備されています。バスのほとんどは,バス専用レーンを走行するので,朝夕のラッシュ時には早くて便利です。タクシーは,全車黄色で台数も多く,料金は例えば台北市が初乗70元(2016年12月現在)となっています。

(5)その他
 交通関連法規は,随時改正されるためご留意ください。2012年2月1日から,小型車(タクシーを含む)の後部座席でのシートベルト着用が義務付けられ,違反した場合には,罰金の対象となるおそれがあります。また,「12歳以下」又は「体重36kg以下」の児童を乗車させる際には,成長段階に合わせた各種チャイルドシートの着用が義務付けられています。このほか,2013年1月1日からは,運転手が運転中に携帯電話やスマートフォン等を手に持って操作,通話等した場合,2015年7月1日からは,運転手が運転中にたばこを手に持ったり,吸ったり,たばこに火を付けた場合,それぞれ罰金の対象になるおそれがありますので,ご注意ください。

 
7.長期滞在者向け注意事項
 現地に3か月以上滞在される方は,緊急時の連絡などに必要ですので,到着後遅滞なく最寄りの(公財)日本台湾交流協会台北事務所又は高雄事務所に「在留届」を提出してください。また,住所その他届出事項に変更が生じたとき,又は日本への帰国や他国に転居する(一時的な旅行を除く)際には,必ずその旨を届け出てください。在留届の届出は,在留届電子届出システム(ORRネット,https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet )による登録をお勧めしますが,郵送,ファックスによっても行うことができますので,最寄りの事務所まで送付してください。

 
出典:外務省 海外安全ホームページ(http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure.asp?id=008)

 

 

投稿者について

本ブログは海外治安情報を中心に配信しております。

おすすめ: