最新情報の入手に努め,テロの標的となりやすい場所を訪れる際には,安全確保に十分注意を払ってください。
1 報道によれば,4月24日夜,イスラム過激派組織ISIL (イラク・レバントのイスラム国)寄りのテレグラムチャンネルは、ベンガル語で「まもなく来る(shighroi aschhe)」と書かれたポスターを公表し、ISILがバングラデシュまたはインド東部の西ベンガル州で襲撃を計画している可能性があることを示したと報じています。
2 5月6日(月)頃から6月4日(火)頃(※)は,イスラム教徒が日の出から日没まで断食を行うラマダン月に当たります(5月6日(月)はゴールデンウイークの最終日に当たります)。ラマダン終了後には約3日間(6月5日(水)頃から6月7日(金)頃),イードと呼ばれるラマダン明けの祭りが行われます。
近年,ラマダン月及びその前後の期間に世界中で多数のテロ事件が発生しています。4月21日には,スリランカにおいてコロンボ市を含む数箇所で爆発事案が発生し,邦人を含む多数の死傷者が出ており,ISILが犯行を主張する声明を出しています。
※ラマダン月の期間は目視による月齢観測に依拠するため,上記日程は直前に変更されることがあります。
3 当館として現時点で具体的な脅威情報に接しているものではありません。しかし,近年,ラマダン月及びその前後の期間に多くのテロが発生していることを認識し,以下の対策をとってください。
(1)最新の関連情報の入手に努める。
(2)特に,金曜日に注意する。金曜日はイスラム教徒の集団礼拝日であり,その際,モスク等宗教施設や群衆を狙ったテロや襲撃が行われることがある。本年のラマダン月については,5月10日,17日,24日,31日が金曜日に当たる。
(3)以下の場所がテロの標的となりやすいことを十分認識する。
観光施設,観光地周辺の道路,記念日・祝祭日等のイベント会場,レストラン,ホテル,ショッピングモール,スーパーマーケット,ナイトクラブ,映画館等人が多く集まる施設,教会・モスク等宗教関係施設,公共交通機関,政府関連施設(特に軍,警察,治安関係施設)等。
(4)上記(3)の場所を訪れる際には,あらかじめ非常口等の避難経路を確認しておき,周囲の状況に注意を払い,不審な人物や状況を察知したら速やかにその場を離れる,できるだけ滞在時間を短くする等の注意に加え,その場の状況に応じた安全確保に十分注意を払う。
(5)現地当局の指示があればそれに従う。特にテロに遭遇してしまった場合には,警察官等の指示をよく聞き冷静に行動するように努める。
【車両突入の場合】
●ガードレールや街灯などの遮へい物がない歩道などでは危険が増す。
●歩道を歩く際はできるだけ建物側を歩く。
【コンサート会場,スポーツの競技場等の閉鎖空間】
●会場には時間より早めに入る,終了後はある程度時間をおいてから退出するなど,人混みを避けるよう努める。
●セキュリティの確保されていない会場の外側や出入口付近は危険であり,こうした場所での人だまりや行列は避けるようにする。
●不測の事態の発生を念頭に,会場の出入口や非常口,避難の際の経路等についてあらかじめ入念に確認する。
●周囲がパニック状態になっても冷静さを保つように努める。
【爆弾,銃器を用いたテロに遭遇した場合】
●爆発,銃撃の音を聞いたらその場に伏せるなど直ちに低い姿勢をとる。
●頑丈なものの陰に隠れる。
●周囲を確認し,可能であれば,銃撃音等から離れるよう,速やかに,低い姿勢を保ちつつ安全なところに退避する。閉鎖空間の場合,出入口に殺到すると将棋倒しなどの二次的な被害に遭うこともあり,注意が必要。
在コルカタ日本国総領事館
出典:外務省海外旅行登録「たびレジ」提供情報を加工して作成