シドニー近郊へ観光目的での旅行をお考えの皆様へ
本記事では日本国外務省にて紹介されているシドニー近郊での治安情勢をご紹介致します。
シドニーは、オペラハウスやハーバーブリッジに代表される港沿いのランドマーク、高層ビルの建ち並ぶビジネス街と隣接する豊かな緑、古い建物が残る歴史的スポットなど、美しい景観や文化の香り立つ魅力にあふれた街です。一般的には「安全」というイメージがありますが、それでも少しの油断が取り返しのつかないトラブルを招きます。
治安情勢
全体的な治安は安定しており、ニュー・サウス・ウェールズ(NSW)州が指定する、殺人・強盗・窃盗・性犯罪・暴行・傷害を中心とした17種類の重要犯罪の発生件数も減少又は横ばいの状態です。しかし、シドニーでの全ての犯罪は薬物に起因していると言われるほど、薬物が各種犯罪の発生に大きく影響しています。また、近年、バイキーズと呼ばれるモーター・サイクルギャング同士の利権に絡む抗争が激化し、シドニー南西部を中心に関係者宅や関係者をねらった拳銃発砲事件が頻繁に発生し死傷者が出る等、市民の安全を脅かしています。
統計上治安は悪化していないものの、依然としてシドニー市内では強盗、空き巣、事務所・倉庫荒らし、すり、ひったくり、車上ねらい、恐喝、詐欺等、様々な犯罪が連日発生しています。銃器や刃物等の凶器を用いた侵入強盗、路上強盗等の凶悪犯罪も頻繁に発生しており、多くの観光客が集まるロックス、オペラハウス、ダーリングハーバー界わいでも、観光客をねらったすり、置引き等の被害が発生しています。飲酒に起因する暴力事件も後を絶たず、特に深夜帯の飲食店街では酔客同士のけんかやトラブルが頻繁に発生し死者が出るなど、法律や社会秩序を軽視した現在の風潮が大きく問題視されています。
犯罪発生率の高い地域
シドニーで一般に治安が悪いとされている地域は、キングスクロス地区、レッドファ ーン地区、シティー中心部からパラマッタに至る西部、シドニー南西部に集中しており、拳銃の発砲事案もこのエリアに集中しています。
比較的治安の良いとされる地域でも、深夜営業のパブが多い繁華街では、先述のとおり週末の深夜帯には若者達による飲酒に絡んだ暴力事件が多発しており、州警察も新聞等のメディアを通じて公序良俗に反する行動は厳に慎むよう注意を呼び掛けています。
誘拐事件の発生状況
ニュー・サウス・ウェールズ(NSW)州では、報道が大きく取り上げるような誘拐事件の発生は少なく、外国人を標的とする身の代金誘拐事件については、ここ数年間では2009年10月にシドニーにおいて中国人少年を被害者とする事件が1件発生したことが確認されています。
日本人被害例
(強 盗)
・午前0時頃,シドニー中心部の自宅に帰宅途中,オートロックのエントランス・ドアを開けたところ,跡をつけて中に入ってきた男に持っていたカバンを強奪された。
・午後11時頃,シドニー郊外のホームステイ先に帰宅途中,追いかけてきた男性に旅券等入りのカバンを強奪された。
(盗 難)
・シドニー市内のレストランで食事をしていたところ,隣の席に置いていた旅券入りカバンを盗まれた。
・深夜時間帯にシドニー市内のパブで飲酒中,床においていたカバンが盗まれた。
・シドニー市郊外の自宅において,留守中に裏口のドアの鍵が壊されて,室内から旅券と貴重品を盗まれた。
・シドニー郊外の自宅において,留守中にリビングの窓を壊されて,大型テレビを盗まれた。
・バックパッカー用ホテルに宿泊していたところ,シャワーを浴びている間に,施錠を忘れた貴重品ロッカーに入れていた財布の現金を盗まれた。
当地での滞在を満喫するためにも、まずは「自分の身は自分で守る。」という意識を持ち、安全対策には万全を期してく ださい。
出典:外務省ホームページ(http://www.sydney.au.emb-japan.go.jp/document/japanese/life_and_safety/safety_information/security%20manual2017.pdf)