エストニア(首都タリン)への旅行を検討中の皆様へ

本記事では日本国外務省の配信情報をもとに、エストニア(首都タリン)への旅行・観光時の留意事項をご紹介致します。

 

 
1 滞在届
無査証にて入国した者が,90日を越えてエストニアに滞在する場合は,警察・国境警備庁(Politsei-ja Piirivalveamet)に「滞在許可」(ELAMISLUBA)を申請しなければなりません。その際は,申請から交付まで,少なくとも2か月程度を要するので,エストニア入国後速やかに申請手続きを開始することをお勧めします。また,無査証で入国した者(非営利目的)が90日以内にエストニアを出国する場合は,滞在許可(ELAMISLUBA)を申請する必要はありません。
滞在に関する許可取得には,目的の変更,期間の延長手続も2か月以上を要するので,十分に余裕を持って申請する必要があります。提出書類については滞在目的により異なるため,事前に警察・国境警備庁(Politsei-ja Piirivalveamet)に照会の上,確認してください。

 
2 旅行制限
国内の旅行制限は特にありませんが,ロシアとの国境及び軍事施設近くへの旅行は,無用のトラブルを避けるためにも,特に慎重な検討をお勧めします。また,軍事関係施設を無断で見学することは禁止されています。

 
3 写真撮影の制限
軍事関係施設を無断で撮影することは禁止されています。

 
4 麻薬
麻薬犯罪は2015年に1,097件発生しました。麻薬は若者が多く集まるクラブやバーなどで簡単に手に入ることもあり,見知らぬ人物の誘いには決して乗らないことが肝要です。なお,麻薬犯罪には罰金刑から最高で終身刑が科されます。

 
5 不法就労
労働許可を得ずに就労している外国人は罰金刑や国外退去処分を受ける他,不法就労を幇助した雇用者も処罰の対象(罰金)となります。労働許可は,警察・国境警備庁(Politsei-ja Piirivalveamet)で申請できます。

 
6 身分証明書
パスポート等の身分証明書の常時携行義務はありません。但し万一の場合に備えて,パスポートのコピーを携帯されることをお勧めします。

 
7 銃器
強盗や窃盗犯は,拳銃を使用して犯行に及ぶこともあります。夜間における一人歩きは,被害に遭う可能性があるので注意が必要です。

 
8 交通事情
(1)一般事情
車両は,右側通行です。タリン市の旧市街(オールド・タウン)内には石畳の道路が多く,一般道路は,アスファルトで舗装されていますが,でこぼこ状態であり,ハンドルを取られたり,スリップしやすく危険なので注意が必要です。また,タリン市内は,一方通行が多いのが特徴です。

(2)交通マナー
車両は,整備不良に加え,方向指示器を出さない進路変更や割り込み,危険な追い越しやスピードの出し過ぎなどの乱暴運転も見られ,徒歩で外出の際など道路横断時は注意する必要があります。また,歩行者も,信号を遵守せず,どこでも道路を横切るなど,マナーは必ずしもよくありません。

(3)主な交通機関
市内の主な交通機関は,バス,トロリーバス,路面電車(トラム),タクシーです。タクシーは個人営業も多く,料金が定まっていなかったり,外国人に対し割増料金を請求したりすることもありますので注意が必要です。

(4)車を運転する場合の注意事項
歩行者の飛び出しや他の車の危険な運転に巻き込まれないよう注意し,また,冬は路面が凍結するので注意が必要です。なお,バス等の停留所が道路の中央にある場合,乗客の乗り降りの終了まで,手前で一時停止することが義務づけられています。
道路標識は,基本的に外国人にも分かり易い標識を使用していますが,表示はエストニア語です。後部座席ともシートベルトの着用が義務付けられており,違反者は処罰されます。

(5)レンタカーの利用
欧米系主要レンタカー会社の営業所が空港やホテルにあり,オートマチックやマニュアル車,取り扱い車種も様々ですが,左ハンドル仕様のみです。レンタカーの保険は通常料金に含まれています。

(6)交通事故について
交通事故の主な原因は,運転が乱暴で交通ルールが遵守されていないこと,道路事情が悪く信号機や道路標識が見えにくいこと,近年車が急激に増加したこと及び整備不良の車両も少なくないこと等が挙げられます。
また,交通事故の補償金は低額で,相手が保険に入っていないこともあります。交通事故を起こしたら,まず,けが人の救護に当たり,緊急連絡ダイヤルの警察・救急(112)に連絡し,同時に保険会社にも連絡するよう心掛けてください。なお,交通事故に対する罰則は日本と同程度です。

(7)運転免許
エストニアでは,ジュネーブ交通条約又はウィーン交通条約に基づいて外国で交付された国際免許証が有効です。エストニアの滞在許可を有する人がエストニアに移住する場合,上記の国際免許は移住又は免許交付後12か月間有効です。免許は学科試験および技能試験に合格してエストニアの免許に切り替えられます。エストニアで交通違反を犯した場合や移住又は免許交付後12か月以内に切り替えなかった場合も同じく学科及び技能試験に合格してから切り替えられます。また,EU加盟国で交付された免許は切り替える必要がありません。

(8)その他留意すべき事項
交通事故のみならず,車の盗難(部品を含む)や車上荒らし(フロントガラスを割るなど)が多いので,任意車両保険(自損・盗難についてもカバーする)への加入をお勧めします。冬は,積雪も多く,路面も凍結するのでスパイクタイヤまたはスタッドレスタイヤ(12月から3月までは装着義務があります)を装着しないと危険です。冬期は,路面が凍結するとともに,午後早くに日が暮れるため,車両からは歩行者が見えにくくなることに注意する必要があります。夜間等で視界が悪い場合(秋期,冬期,春先)歩行者は,リフレクター(反射板)を身につけることが義務付けられています。

(9)長期滞在者向けの注意事項(在留届)
現地に3か月以上滞在される方は,緊急時の連絡などに必要ですので,到着後遅滞なく最寄りの日本国大使館又は各日本国総領事館に「在留届」を提出してください。また,住所その他届出事項に変更が生じたとき,又は日本への帰国や他国に転居する(一時的な旅行を除く)際には,必ずその旨を届け出てください。在留届の届出は,在留届電子届出システム(ORRネット,https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet )による登録をお勧めしますが,郵送,ファックスによっても行うことができますので,最寄りの在外公館まで送付してください。

(10)ハーグ条約
エストニアは,国境を越えて不法に連れ去られた子の返還の仕組み等を定める「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)」の締約国です。一方の親の監護権を侵害する形で子どもを常居所地国であるハーグ条約締約国から他のハーグ条約締約国へ連れ去り又は留置した場合は,原則的に子が常居所地国に返還されることとなります。

 
出典:外務省 海外安全ホームページ(http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure.asp?id=155)

 

 

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